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4 「弘前城本丸石垣修理事業」2019夏の陣

2019.08.14 水 08:22

弘前城は4回目とあって、自分の中ではこの城とは顔馴染みと思っていたのだが、行ってみるとまたまた新しい発見があった。それに、今は「弘前城本丸石垣修理事業」の真っ只中。

前回嫁さんと来たときには事業はまだ始まったばかりで、内壕の一般公開がされていた時期だった。

この事業の凄まじさは、重文の天守を本丸内部に移動させ、10年近い歳月をかけ本丸石垣の修繕を行うという一大プロジェクトなのである。

その模様を含め、弘前城については過去のブログやLINEトラベルjpでけっこう一生懸命やったので(この項の1番最後にリンクを羅列するよ)、ここでは気軽に巡ってみようと思う。


弘前の街の雰囲気を懐かしみつつお城へ向かう。
外壕の土塁と、土橋なのか、壕を縦に分断する盛土がある。

弘前城 東門側外壕の土橋

この土塁の雰囲気は初めて来た2010年から毎回味わっているので、肌身に懐かしさが溢れてくる。

三の丸東門は重要文化財だ。
なにせ、この城には実は重要文化財が天守を含めて9つもある。

弘前城 三の丸東門

門をくぐり、まっすぐ行くと石橋がある。
東内門外橋という、ややこしい呼称がある。
弘化5(1848)年に、土橋から架け替えたという。

弘前城 中壕の石橋

石橋は文化財指定されていないが、城内唯一の石橋なので必見だ。LINEトラベルjpでは紹介しきれなかった部分でもある。

中壕の雰囲気は絶品と言える。


二の丸東門ももちろん重文だ。
門の向こう側に、日本最古のソメイヨシノが見えていて、桜の季節は最高なんだ。

弘前城 二の丸東門

与力番所も遺っている。
江戸初期の建築を幾度か改修している模様で、近代以降も公園管理人の宿舎や作業員の詰所として使われていたという。

昭和50年代に、二の丸東門に近いこの場所に移築復元された。明治以降よく取り壊されなかったと思うと感慨深くもある。

維新政府の政策で多くの城郭文化財(=反乱の火種)は破却されたが、この与力番所は放置されたという。

弘前城 二の丸東門与力番所

文化財としての指定は無さそうであるが、こういう残り方こそが、まさに「文化的」な意味を見出すことのできる貴重な遺構なのではないかと思える。


二の丸丑寅櫓は、お壕側よりも中から見ると良い。
子供たちが遊ぶ広場になっていて、季節の花が咲いているのが良い!

丑寅櫓前遊び場から丑寅櫓


さてここからが今回の弘前城来訪の核心部。
『弘前城本丸石垣修理事業』の様子である。

二の丸から、石垣普請の工事を眺めることができる展望台がある。

弘前城 石垣普請 工事展望台

朝早いからか、休日だからか、工事の様子を見ることはできなかったけど、足場が組まれ、本丸には番屋が置かれ、絶賛修理事業真っ最中なのがよく見て取れる。

弘前城 石垣普請 工事展望台からの眺め

天守は曳屋で本丸内部へ約70m移動している。
本来はこの櫓台の石垣に400tという重さの三階建て天守が乗っかっていたのである。

弘前城 天守台と本丸の天守

桜の季節は、この下乗橋の赤い欄干から眺める天守が最高に美しいのだ。

本丸東面の石垣は、昭和58(1983)年の日本海中部地震を契機に「はらみ」が指摘され始め、平成20(2008)年に修理のための専門委員会が立ち上げられた。S58はわしの生まれ年じゃないか!H20はわしが旅にハマった年だ。

弘前城 下乗橋からの眺めは今・・・

壕も大幅に埋め立てられている。
平成27(2015)年に来た時は、埋められた壕に降りて見学をすることができた。

あの時に、よしこの修理事業、完成までずっと見守ろうと決意したものだ。

弘前城 下乗橋からの眺め2019夏

いよいよ本丸に向かう。
ただ、まだ8:49。開園前だ。

どうしたもんかと券売所の前で数人、様子を見ていると、傍でお掃除をしていたスタッフのおばちゃんが、

「どうぞどうぞ。時間前なら無料ですよ」

と、竹箒を両の手で持ったまま、笑顔で招じ入れてくれた。

弘前公園 南口券売所

こういう、時間前は無料の城を他にも知っている。
が、その城はどうやら地元民の憩いの、いわばこっそりの無料タイムの様で、朝の散歩、あるいはマラソン姿のおっちゃんが「今ならタダでっせ!」と、裏門にあたる場所から陽気に入城していた。

その城を紹介する時にはこの痛快な出来事を紹介する気はないので、ここに記しておく。カチカチに固められてない気持ちの良いルールというものが、旅で見つかるのはこの上なく楽しく、嬉しい。


本来有料区域になる本丸へと続く枡形からは、移動した天守が見える。なかなか感動する対面だ。

弘前城 本丸枡形と天守

本来天守がある場所は、いまお休み中。
ほんとは枡形を折れた瞬間に、二の丸から眺める壮麗な天守とはうって変わった、生真面目で木訥な天守の一面が見られるのだ。

弘前城本丸 天守台石垣修理中

本丸に入ってすぐ、御丁寧に展望デッキが組まれている。
わくわく!!

弘前城 本丸展望デッキ

おお!
本丸の内部にある天守というだけで100年に一度の希少な風景にもかかわらず、この景観にはなんと岩木山の借景が付録されている。

薄々想像していたとはいえ、もう今更、自分の想像力の無さに失望しなくて済むほどにその景観は見事であり、わかってはいても、やはり意表を突かれた様な、爽やかな衝撃であった。

弘前城 本丸展望デッキから天守と岩木山

展望デッキからは天守台も眺めることができた。
2.5m、3.4mの二階建てで、そこまで高くないとはいえ、やはり少しでも高いところから鳥瞰できるのは嬉しい。

弘前城 本丸展望デッキから天守台

美しい天守。
御三階と呼ばれ、幕府をはばかっていた。

三階で、これだけの表現ができるとは、その造形力は度外れている。日本人の美的センスを量るには、この日本に点在する12の天守の表現力を観れば、そのレベルの高さは一目瞭然だろう。世界史的と言っても良い。

曳屋後の弘前城御三階

曳屋後は、仮設の石垣に乗っかっている。
これだけ見ると、どこかのインチキ天守の土台みたいだw

弘前城天守 仮設の石垣

有料区域へ無料で入れてもらい、そして天守開城を待つ人々。それにしても入口は仏頂面だよね(・∀・)

弘前城 曳屋 天守正面から

いよいよ開城!居合わせたラッキーな早起きさんたちも大喜びで入城だ。

(こちとら、寝ずに横須賀から来たんだぜw)

天守は三階建なので、あっという間に最上階まで到達できるけど、展示もあって、油圧ジャッキなど、曳屋の工具や衣装が展示されている。

弘前城 天守内 曳屋の展示

三階とはいえそこそこ高い。岩木山もよく見える。
元々天守があった場所をしっかり見ておこう

弘前城 曳屋 天守からの眺め

石垣修理事業の一環として、天守内部に鉄骨の耐震補強を施している。

地震大国日本。

この処置で、貴重な文化財を現代の技術で護るのだ。

弘前城 天守内 鉄骨の補強

本丸を散策してみる。
修理している石垣上には、石垣普請番屋が設置されている。

弘前城 石垣普請番屋

中には、石垣修理に関する資料の展示があり興味深い。

弘前城 石垣普請番屋 展示

番屋からは、石垣修理の様子も眺めることができた。
まだまだ先は長そうだ!

弘前城 石垣普請番屋からの眺め

忘れずに東側にも行こう。岩木山の勇姿!

本丸から岩木山を眺める2019

蓮池壕も風情があって良い。

蓮池壕と岩木山を眺める2019

鷹丘橋から北の郭へ出て、武徳殿休憩所のカフェでアップルパイを食べた。
その模様は次項にて♪

三の丸から先程の丑寅櫓を眺める。
弘前城の櫓はほとんどが同じ造りになっているが、眺める場所や立地によって、ぶらんこのある公園になっていたり、林の中に佇んでいる感じになっていたりでそれぞれの風景詩があって良いです( ´ ▽ ` )

弘前城 二の丸丑寅櫓 三の丸から

三の丸北門にあたる、賀田(よした)御門跡。枡形になっている。築城当初はこちらが玄関門だった。

弘前城 賀田御門跡

このあたりの呼称がイマイチよく掴めないんだけど、城郭では珍しい

「四の丸」

とも呼ばれている。混乱の原因は、この亀甲門が、「重要文化財 北の郭北門」とされているからかもしれない。四の丸北門が、正解の呼称な気がする。

重要文化財 弘前城北の郭北門(亀甲門)2019

賀田御門で触れたように、本来はここが大手門だった。その証拠に、城内で最大の規模を誇るのが、この北門なのである。別の城から移築してきたとされ、弘前城でも最古の部類に入る建築物である。

弘前城は、ついに実戦を経験しなかった平和な城だから、戦争を知っているこの城門はかえって貴重と言える。その割には不思議なことに、銃眼もなければ、狭間もない。

弘前城 亀甲門 太陽の光

この後、重要伝統的建築物群保存地区の仲町に立ち寄る。
その模様は次の次の項にて☆

西壕も雄大で良い。
春陽橋から眺めてみる。桜の季節は最高の風景が広がる。
その時の模様はこの項の最後にリンクを貼ります☆

弘前城 春陽橋から西壕望む

来た時はまだ朝の涼しさが残っていたがすっかり真夏の気温になった。

酷暑を歩きまくる予定の3日間だったから望む所だけど、やはり木漏れ日を歩くと少しホッとする。

弘前城 西壕を進む

10年も前なら、日焼けしてナンボと思って帽子もしていなかったが、今ではお顔のシミも気になるアラフォーとなり、サファリレンジャーよろしく、しっかりお顔の両サイドも紫外線ガードしてくれる帽子を装備しての今回の旅となった。

真夏の西壕は岐阜の木曽川みたいw

弘前公園 西壕ボート乗り場から

工業高校口から埋門へ。城の搦手である。

弘前公園 工業高校口 馬屋町

この門。前の時も思ったけど遺構なのか、積み直しなのか、ちょっと調べてもわからなかった。

弘前城 埋門跡石垣

二の丸未申櫓。
緑繁る郭にたたずむ姿。これは良い。

重要文化財 弘前城二の丸未申櫓 2019

二の丸南門。
未申櫓と共に重要文化財。
三の丸方面からだと、杉の大橋の先にある。

重要文化財 弘前城二の丸南門 2019

二の丸南門をくぐり(上の写真はくぐった後で振り向いて撮ったの)、今度は三の丸から未申櫓を望む。背後には市立博物館がある。

弘前城 三の丸から未申櫓 2019

三の丸追手門。これも重要文化財。
今回全部巡ったと思ったけど、二の丸辰巳櫓を飛ばしてしまった。

重要文化財 弘前城三の丸追手門 2019

なんたるうかつ!

でも過去にはしっかり巡っていたのだ。
4回来ても全部把握しきれない(のは自分のおつむの問題か・・)名城!

弘前市立観光館 2019

車を停めておいた弘前市立観光館。
観光館もゆっくり覗きたかったし、登録有形文化財の小館を改装したスタバにも行きたかったが、弘前は「今回は」急ぎ足。石垣修理事業もしっかり観れたし、ちゃっかりアップルパイ(次項)も食べたので、これにてお別れだ。

こんどは、修理事業が完成してから!!来る!!


詳しくはこちらも見てね♪

LINEトラベルjpの記事!


弘前城を巡った過去記事♪



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ジャンル : 旅行

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