浦賀に日本茶専門店 「喫茶 茶井(ちゃゐ)」 がある!
故郷。浦賀。
GWに里帰り。
というわけでは実はなく。
浦賀人旅の拠点にすべく、実家に立ち寄った際、お嫁さんと我が両親と、浦賀に(いつの間にか)できた喫茶店に行った噺。
いつの間にか、と言ったが、お店自体は相当昔からあった。
ただ、喫茶をいつ始めたかは皆目わからない。
しかも、日本茶専門だ。
喫茶 ちゃゐ。
基本的には喫茶 茶井
で通っているようだ。
店内に入ると、これが浦賀かというほどにモダンな感じの和陶器ギャラリーが目を引く。気に入ったものがあれば、購入することもできる。
むろん、お茶屋なのでお茶葉がさまざま置いてある。
静岡茶。宇治茶。嬉野茶。などなど。
走水(馬堀の方)の焼きのりや、浦賀産の早昆布煮など、地元の海産物も売っている。浦賀では別にお茶を栽培しているわけではないので、お土産はむしろこっちの方がもの珍しいかもしれない。
ではなぜお茶なのか。それは後に触れる。
店内の奥が、喫茶コーナーになっている。
お洒落なカウンターには茶器が置かれ、壁には蘭字のラベルが数点飾ってある。
ペリーは捕鯨の拠点など、幾つかの理由で日本に開国を迫るために来航したというが、一つに茶の輸入が目的だったともされている。輸出用の茶箱に刷られた絵は、広く北米や欧州に日本画の芸術性を知らせ、葛飾北斎の浮世絵がゴッホに影響を与えるきっかけともなったという。
さて、スイーツはあんみつや季節限定の桜モノを頼む。お茶ももちろん数多くの中から選ぶ。正直、どのお茶がいいのかわからないw
お茶は、日本茶インストラクターの佐藤国久さんが入れてくれる。
ワッフルは大きい。
にしても、浦賀にこんなお洒落施設ができるとは。
未だに信じられん。
このお茶。
実は、日本人の多くが知っているはずのお茶なのである。
歴史に名を刻んでいると言っても良い。
浦賀において、なぜ日本茶専門店が存在するかの、一つの答えになっている。のかもしれない。
泰平の 眠りを覚ます 上喜撰 たった四杯で 夜も眠れず
江戸時代に生きた人々を震撼させた、四隻の黒船。
上喜撰とは、もちろん一つは蒸気船のことであり、上喜撰とは、江戸時代に流行した宇治茶の銘柄のことである。
上喜撰は、喜撰という銘柄の上級のもので、高級茶である。
ペリー率いる黒船が浦賀沖に現れたとき、幕府の慌てふためきぶりを皮肉った狂歌だ。
苦し紛れに幕府は、黒船の対応を浦賀奉行に押し付ける。ペリーは結局お隣の漁村・久里浜に上陸するのだが(浦賀は江戸湾を守る要衝で、三浦半島では結構発展していた方だったらしい)、ともかく浦賀はペリー来航の地として、歴史にその名を残すこととなった。坂本龍馬も黒船をひと目見ようと浦賀に来たらしい。
ちなみに、小学校だか中学校の時、郷土歴史研究家(だったと思う)に話を聞く授業があり、この狂歌の話で、実は浦賀の人々は
「夜も眠れないくらい黒船に興味津々だった」
と語ってくれたのを、今でもよく覚えている。別段歴史に興味のあるN少年ではなかったが、怖くて眠れないという今までの理解よりも、興味があってテンションが上がって眠れない、というそのお話は、遠足の前の日の夜みたいに、興奮して眠れない自分と重なって、子供心に、なるほどなぁ、って感じたのだ。
茶井には、他にもコーヒーや紅茶、フラペチーノなど色々ある。食べ物系も、地産地消のヨコスカドックなどがある。横須賀のわかめ、海苔、昆布をしようしたドックで、真向いにある歴史遺産・浦賀ドックをモチーフにした(と思う)ご当地B級グルメの超新星といえるだろう。
(そういえば、西浦賀の愛宕山に70mの坂本龍馬像を建立する計画ってどうなったんだ?)
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