20 長宗我部の魂・岡豊城跡

高知城から岡豊城へは、車で40分ばかりの道のりである。
国指定史跡・岡豊城跡、「岡豊」は、うちのパソコンでは一発変換できなんだが、「おこう」と読む。

足摺岬くらいから、時々一瞬だけ凄まじい雨が降る。まさに南国は土佐の高知なんだけど、どーーーんより。田園の向こうに岡豊城が見える。あの小山がそれだ。

岡豊城遠景

遠回しな言い方をすれば、岡豊城の血筋は後に坂本龍馬を輩出する。
わかりやすく言えば、長宗我部氏の居城であった。

歴史民俗資料館の駐車場に車を停め、早速城めぐり。
階段を上がると二ノ段だ。

岡豊城跡 二ノ段

岡豊城は香長平野に突き出た標高97mの丘陵・岡豊山の上に築かれた城で、頂上を中心に築かれた本城を、厩跡曲輪と家老屋敷曲輪と伝えられる二つの出城が守る「連郭式平山城」である。

二ノ段からの眺望。
東方面を望むことができ、土佐国分寺跡などを望む風景は「土佐のまほろば」と称される。

岡豊城跡 東方面の眺望

二ノ段は、堀切によって詰(要は本丸)から隔てられている。
実際に歩くと、木々の茂みの先に、まさに堀切っぽい大きめな溝が掘られ、城郭の骨格がわかるようだった。

二ノ段の先は、詰下段(つめかだん)であり、詰を守る小さな曲輪だったようだ。
建物の礎石が見つかっている。

見切れているのは、アッコサンだ。

岡豊城跡 詰下段 礎石建物跡

さらに行くと、割と簡単に詰に着く。本丸と言える。
詰にも建物の礎石が見つかっており、二層からなる建物だと想定され、ひょっとしたら天守の前身のような形状だったのではないかと思われる。

岡豊城跡 詰

礎石の傍らに、ずいぶんと控えめな城址碑があった。
飛び乗って写真を撮ったものだ。

岡豊城跡碑

西に向かうと三ノ段。
ここには曲輪いっぱいに何かが建っていたらしい。
鉄鍋や石臼など、生活の匂いのするものが見つかったという。

岡豊城跡 三ノ段 礎石建物跡

古城感のある石段。
石垣もある。土塁もある。多くの人はきっと何もないと思うだろう。

岡豊城跡 石段

ちょうそかべ。ちょうそがべ。ちょうすがめ。ちょすがめ。
色々な呼ばれ方があるが、ちょすがめって、なかなか語感がいい。

長宗我部。長曾我部、長曽我部。書き方も色々ある。普通に長宗我部でいいや。
長宗我部氏は、秦氏と伝えられており、その起源をたどると始皇帝にまで達するという。飛鳥時代にはすでに日本におり、聖徳太子の信任を得て信濃国を拝領している。

土佐に流れついたとき(1000~1200年くらいらしい)、土地の名の宗我部郷から取って宗我部と名乗ったが、近隣にも宗我部を名乗る一族があったため、便宜上、長岡郡の宗我部は長宗我部。香美郡の宗我部は香宗我部と名乗ったという。

岡豊城跡 土塁

その、ちょすがめどんが勢いづいたのが戦国時代の中期以降で、20代当主の国親で大きく興り、21代当主の元親の代でついに四国一帯をほぼ制覇し、天下に名乗りを上げるのであった。

四ノ段の片隅に、立派な城址碑があった。
素晴らしく立派だ。

長宗我部氏岡豊城址碑

姫若子などと呼ばれた元親も、長ずるにつれ鬼若子と恐れられるようになり、ついには土佐の出来人と称賛されるようになった。四国は考えようによっては近畿にも近いので、もしかしたら天下をも!と思うのはやはり世間を知らぬからだろう。機内ではすでに織田が餅をついており、運よく信長が、四国総攻撃予定日に本能寺にて横死してくれるまでは運が残っていたが、時勢変わらず、秀吉に屈服させられ、九州平定戦では戸次川にて島津に豊臣軍はコテンパンにやられ、嫡男・信親が戦死してしまい、失意のうちにこの世を去る。

立派な城址碑のある四ノ段からの景色も良い。

岡豊城跡からの眺望

出城の厩跡曲輪は、「伝」と断りされているので、正確なところはわからないようだ。
ただ、虎口は堀切のようになっており、大掛かりな施設であったことを窺わせる。

岡豊城跡 伝厩跡曲輪跡方面 虎口

関ヶ原役、大坂役と辛酸をなめたちょすがめどんは、土佐をも失い、徳川泰平の世で「郷士」という江戸時代の武士階級でも異例といえる低い身分で山内系の武士から差別を受け続け、幕末を迎える。

高知県立歴史民俗資料館は、長宗我部の資料を中心に、土佐の歴史民俗風土を鳥瞰できる立派な施設だ。

岡豊城跡 歴史民俗資料館

薩長土。
幕末を動かした三藩は、すべて関ヶ原の負け組であったことは、日本史の一大特徴と言える。

負け組に甘んじても、負け犬にならなければ、いずれ日はまた登るかもしれないのだ。
曇ってたけど。


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