2 根城跡 東北浦賀人旅Ⅱ

2012年5月2日(水)7:15

浦賀人の最初の目的地・国指定史跡 根城跡に到着。
城跡のすぐ近く、八戸市博物館前の根城南部氏の始祖・南部師行公の騎馬像が迎えてくれた。

南部師行公像

鎌倉幕府の落日。
新田義貞の鎌倉攻めの際に武功を挙げた南部師行は、南朝・後醍醐天皇の「建武の新政」で要職に任命され、陸奥守・北畠顕家とともに奥州へ下向する。

甲斐出身の南部師行は糠部郡(ぬかのぶぐん)を任せられ、この地に城を築き、南朝の根本となるようにと願い、根城と名付けた。
その根城が東北浦賀人旅Ⅱにおいて浦賀人がその土を踏んだ最初の場所なのである。


「史跡根城の広場」として整備保存されている根城。
入口には八戸城の東門が移築されている。

根城 旧八戸城東門

説明板によると、旧八戸城東門は江戸後期・安政時代の大風により倒れ、家臣の家の門として建て替えられたが、もともとこの根城の城門を八戸城へ移築したとする伝承もあるようだ。

八戸城と根城の距離はさほどないので、十分にあり得る話ではある。


城門をくぐると、東禅寺館の大きな空堀が右手に延びている。

根城 空堀跡

眼前は本丸へ続く園路となっているが、パッと見はのどかな植物園のようだった。

この郭には実のなる木といって、籠城が長期にわたった時に緊急用の食材となりうる、栗・柿・桃・梅などが植えられていたようで、現在はそうした推測の元、植物まで復元されている。

根城 園路

他にも桜はもちろん、銀杏、桂、胡桃も植えられている。

根城 桜

堀跡は東禅寺館のにしろ、中館の堀にしろ、V字型の鋭角な造りになっていて、中館の堀は今でも1mほど掘れば水が沸くことから、水堀であったと推測されている。

根城 中館の堀跡

中館には四阿が。
根城は河岸段丘の上に築されている。
造りはシンプルで、大手から気にしなければわからないほど緩やかに登り坂で、郭々(ここでは館と言っているようだ)に堀があって、本丸がある。

根城 四阿

戦国期の卓越した防衛施設の枡形構造や迷路のような配置もない。
多賀城や秋田城もそうであるが、やはり御殿・政庁といった雰囲気の強い「城」なのであろう。

段丘上にあるため、下町方面への眺めはなかなか開けている。

根城 中館から下町

中館には根城の模型図がある。
さきほど防衛に関して触れたが、防衛的な意識のほかに、技術的なノウハウもあったのかもしれない。
やはり歴史が進めば防衛技術も進むのは自明の理だろう。

根城 模型図

根城のしだれ桜は、身延山久遠寺から分けられ、平成6(1994)年の史跡公園オープンの際に植樹されたものだ。

根城 身延の桜

日蓮宗総本山・身延山久遠寺は、根城南部氏の初代・南部実長によって開基された。
実長は日蓮に深く帰依しており、佐渡への島流しから戻った日蓮を身延山に招き、草庵を造営しこれを保護した。

そうした関係から身延の桜が根城に植えられているのだが、南部氏というのは東北各地に根を張っていて非常に理解が難しかった。。。

つまり南部氏の始祖・光行は三戸に所領を得て居を構え、その次男筋(長男は庶子のため一戸の小領)である実光の子孫たちが後の八戸→盛岡と続く方の八戸氏として栄える。

一方、三男筋で先程触れた身延山を開いた実長の流れは八戸に所領をもっているものの、ほとんど現地にはいなかったようだ。
四代目に三戸南部氏であった師行を頂き、根城を築くわけだが、この辺り、三戸と八戸で血統が行ったり来たりして本当にわかりにくい!しかも仲が良かったのか悪かったのかもわかりにくい!

戦国時代に至り、南部晴政という人物が出るまで八戸根城南部氏と三戸南部氏は両立(個人的見解では乱立)していたようである。


中世の城を知る上で貴重な遺構である根城。
その本丸に至る。

根城本丸

本丸の発掘調査は昭和53(1978)年から11年間に渡り行われたのだが、復元に当たっては安土桃山時代の建物跡に基いている。

根城東門

主殿の桜は多少散りはじめではあったがまだまだその美しさは衰えておらず、朝早くであるため他のお客さんもおらずゆっくり散策しながら楽しめた。

根城主殿

主殿内部の雰囲気を見ても、そこまで戦国の逼迫した雰囲気を感じずどこか長閑なのは、南部氏の栄華の表れなのであろうか。

根城 主殿内部

それとも戦国時代は下剋上の時代で、隣接する他国との切磋琢磨で城郭の防衛技術も飛躍的に進歩したが、他氏と境を接しないからなのであろうか・・・

櫓台などでなく祭壇跡とされている。
根城 祭壇跡?

何にせよ、よく復元整備されている本丸跡の建物群はなかなか見所ありだ。

根城 工房内部

本丸区域は有料250円で、本来なら9時開園なのだが、まだ7時台だったけど気さくな係のおっちゃんが入れてくれてラッキーだったヽ(^o^)丿
でも、くれたパンフレットが何故か英語版で全く読めなかったというww

本丸堀。
お堀は素晴らしく雄大だ。

根城 本丸北側水堀跡

実のなる木たちも、東北にやっと訪れた春を祝うように咲きほこる。

根城 咲きほこる春

ちゃんとした城趾碑もあったようだが、そちらは見つけられず、かわりに隅っちょにおいやられてしまった碑を発見した。

根城 地味な城趾碑

南部氏。
なかなか相関関係が難しいが、この東北に広大な領地を持っていた雄であることは間違いない。

浦賀人はのどかで静かな史跡根城の広場を後にした。

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