2 丸亀城 ~現存最少天守~

2010.08.01(日)8:30

朝一番とは言え、すでに真夏の日差しが肌に突き刺さり、蝉の声が姦しい。
そんな丸亀であった。

「あー、あれ!みえたみえた。あれ丸亀城だよね!」
少し遠くに車から見えたお城を見つつ、父子は無邪気であった。

丸亀城遠景

駐車場に車を停め、早速大手から城めぐり。

史跡 丸亀城跡

大手門は至って正統派な枡形の構造。
城門は開いており、遠方から来た客人の受け入れ態勢は盤石だ♪

丸亀城と大手一の門、大手二の門

内濠。
櫓台もあり、その先には白い塀も見える。

丸亀城 内濠

正面は大手二の門。
江戸初期に建てられた高麗門で、重要文化財に指定されている。

丸亀城 大手二の門(重文)

二の門正面には大きな石垣が待ち構える。
ひときわ大きな石は鏡石といい、その城の威厳を映すといえるだろう。
大きな石の周りに比較的小さい石が積まれているが、これは笑積と言う。

右下に並ぶ自転車と比べるとかなり大きい石垣とわかる
丸亀城 切込接と巨石

二の門の先、右に大手一の門の存在感は凄い。
藩士が太鼓を鳴らし時を知らせたことから太鼓門とも呼ばれ、見学可能な内部には太鼓が置かれ、今でも水曜と年末を除き、正午を知らせる太鼓が丸亀に鳴り響いているという。

丸亀城 大手一の門(重文)

二の門と一の門の枡形内は、他城に類のない大きさが特徴である。

丸亀城 大手の枡形

さて、ここでシロートなら一気に天守を目指すのだろうが、ここは城めぐり変態の父子、案内図を見つつ、お濠沿いに東回りで搦手を目指すことにした。

搦手付近には丸亀城では珍しい野面積の石垣を見ることができる。

丸亀城 野面積石垣

そして、大手である北側とは違い、南側は内濠の土手が土塁であることがわかる。

丸亀城 内濠と土塁

ここで不思議なことに気付く。
城の大手は比較的南側が多い。しかし、丸亀城の大手は北側にあるのだ。

それも、昔は南側にあった大手を北に遷したと碑文に刻まれている。
理由は単純明快だ。地図を見れば誰にでも解るだろう。

城の北側は瀬戸内の丸亀港だったのだ。
通常北は鬼門があって忌み嫌われるが、ここではむしろ北は富をもたらす。

南側が土塁なのも同じ理由だろう。戦いの城ではないのだ。
丸亀城は、瀬戸内海の島々の間から、パッと視界が開けた時に整然と並ぶ櫓群、小ぶりながら日本一の高さを誇る壮麗な石垣の上に鎮座する天守を
『魅せる』
城なのだ!!

と推測したところで、元大手であった搦手口から天守めがけて歩く。

丸亀城 搦手口を行く

思ったより長い道だが、途中から出現する古城感あふれる石垣群は、大手にはない趣を携えている。

丸亀城 搦手口石垣

眺望も開けてくる。
讃岐富士と言われる飯野山。讃岐には七つ富士があるそうな。

丸亀城 飯野山眺望

栃ノ木御門は旧大手だったこともあり、現大手と同じく切込接の石垣なのだが・・・
右奥のがそうだとしたら、切込接にしては少し大雑把というか、崩れているのか、違う場所なのか・・・

丸亀城 搦手口

枡形の虎口をあがる。この辺りは典型的な造りと言える。
正面に見えるのは月見櫓跡。

丸亀城 三の丸へ

三の丸は、腰曲輪とも帯曲輪とも言う、二の丸と本丸をぐるりと石垣で囲む構造になっている。
その一角、本丸下にある三の丸井戸は、深さ56mという記録があり、石垣と同じ花崗岩の石で作られていて、城外への抜け穴であるという伝説がある。

丸亀城 三の丸井戸

井戸近くから城内グラウンドを見下ろせる。
ボールが飛んだとき、上から見ているといつもと違う変な感じだ。

丸亀城 城内グラウンド

櫓台の影から天守が見えてきた♪

丸亀城 三の丸から天守

真夏のギラギラ太陽を浴びて精悍だ。

丸亀城 逆光の天守

もちろん枡形になっている虎口から二の丸へ。

丸亀城 二の丸へ

二の丸にも井戸があり、深さは65mで日本一深いとされる。

丸亀城 二の丸井戸

この井戸にはエグイ伝説がある。
丸亀城の日本一高い見事な石垣を築いた男の名は羽坂重三郎。
素晴らしい石垣を積み上げた羽坂を時の殿様は

「この石垣を越えるのは飛ぶ鳥をおいて他に無く候」

褒め称えたが、羽坂は余興のつもりか、鉄棒が一本あれば容易く越えられ申すと言うや、本当に軽々と登りつめてしまった。
殿様は万一羽坂が寝返ると、この城は易々落とされると恐れ、井戸の中を調べよと命じ、中に入った羽坂に石を落とし謀殺してしまったという。


もう一つエグイのを紹介しておこう。
石垣人柱伝説である。

丸亀城石垣の建築工事は当初難航したという。
そこで時の殿様は人柱を立てることにした。イケニエである。
ある雨の夕方、雨で売れずにたまたま通りかかった豆腐屋を捕え、無理やり生き埋めにして人柱としてしまった。

その甲斐あってか石垣は無事竣工したのだが、雨の日の夕方、生き埋めになったあたりの石垣からは、消え入りそうな声で
「とうふー、とうふはいかが、とうふ、とうふ」
と聞こえてくるという。
ぞっとしない伝説。殿、ロクデナシ・・・


そんなこんなで、いよいよ本丸の天守に到着!

丸亀城 現存天守

総高61mの石垣の頂上に建つ、現存12天守で最も小規模な、高さ15mの独立式層塔型三重三階の天守である。

丸亀城 重要文化財の天守

早速天守三階に登る。
素晴らしい眺望だ。標高70mを越え、遮るものの何もない、まっすぐ海に向かっている大手。

丸亀城 天守からの眺望

東側には瀬戸大橋も見え、こんぴらさんの方角には特徴的な平地の向こうに丸々とした山々が立ち並んでいた。

天守内には城の鳥瞰図などが展示されていた。
現存の重要文化財だから、天守の構造そのものがそのまま歴史を伝える展示となっている。

丸亀城 天守内

天守の小ぶりさは、熊本城の宇土櫓よりも小さいほどで、真西から見ると細っこく違う櫓みたい。

いろんな角度から丸亀城

本丸をひとまわり見て回り、三の丸東石垣の不自然なくらいの真っ白さを目の当たりにし、見返り坂を目指す。

丸亀城 見返り坂方面三の丸

こちらが大手だ。
でも搦手から登っちゃったツケで大手から降りるちょっと愚

傾斜が急で、登っている最中になんども後ろを見返ることからそう呼ばれるようになった。

丸亀城 見返り坂

扇の勾配
とよばれる曲線美の石垣。
算木積もお見事。城郭石垣の完成形であり、芸術でもある。
足フェチにはたまりません(*´ω`)

丸亀城 高石垣 扇の勾配

玄関先御門とも言われる御殿表門も現存建造物で、県の有形文化財に指定されている。
藥医門造りの藩主居館の表門として厳重な構えだ。

丸亀城 玄関先御門

同じく現存で県指定有形文化財の番所・長屋。御殿表門の見張りをする。
造りは簡素だが、門の外からは中の様子がわからない細工が施されている。

丸亀城 番所・長屋

城の西側にあるかぶと岩は、火山岩だそうだ。
江戸時代には祠が建っていたという。

丸亀城 かぶと岩

さて、城内に「うちわ工房 竹」がある。
丸亀うちわは国の伝統工芸品に指定されている。

うちわ工房 竹 丸亀うちわ

この旅の時に購入した丸亀うちわ。
実家を出た時一緒に持ってきてあった。
京極氏の家紋・四つ目結と丸亀城のイラスト、真ん中の大きな丸亀がお気に入りである☆
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