18 熊野三山奥宮 玉置神社

奈良県吉野郡十津川村。
この旅は、和歌山を中心に時々三重・奈良を行ったり来たりする紀伊山地の霊場と参詣道を巡る夫婦旅である。

奈良県と言っても、東大寺や古墳群のある北部ではなく、南部の果て、十津川の更に最果ての霊峰。
標高1076mの玉置山にある。

昨夜の宿 瀞流荘からおよそ45分。酷道な国道169号を外れ、さらに村道なのか県道なのか、舗装されいているだけでも有難がらないといけないような、ガードもない狭い尾根道を12kmほど。すれ違いもおぼつかない。

法螺貝の響く玉置山

とんでもない酷い道を走って玉置神社の駐車場に到着すると、そこそこの駐車スペースがあるにも関わらず、朝10時の時点でほぼ満杯に近い状態であった。

さっそく境内へ向かうのだが、法螺貝を持ったかっぷくの良い男が山から見晴るかす紀伊の山々に向けて

「ぶぉぉ~ ぶぉぉ~」

と吹いていた。
いかにも曰くありげなその音は、広く広く紀伊山地に鳴り響いていそうなほど力強かった。
どうも土地の人ではなさそうだったけど、いったい誰よ(苦笑


ともかく、2人は大峯奥駈道を貫く連山の一つ玉置山の、世界遺産 玉置神社の鳥居の前に立ったのだ。

いざいざ参拝!友達に玉置ってのがいるんだぁ(*´▽`*)

世界遺産 玉置神社

最初の鳥居から7分。
県の天然記念物・玉置山の枕状溶岩堆積地。。。

枕のような形状であることから枕状溶岩という
玉置山の枕状溶岩堆積地

この溶岩は海底火山の賜物だそうで、太古の昔ここは海底であったことを示している。

そのすぐ先に次の鳥居がある。
左は帰りと、歩行困難な方専用だ。

熊野三山奥宮 玉置神社

駐車場から18分!!
意外と遠かった。

玉置神社に到着。
山の奥の奥。清浄な空気に包まれ、その木々の一本一本、石垣にむした苔にまで何か曰くや伝説があるんじゃないかと思えるような、奥深いムードがそこにあった。

玉置神社

玉置神社(たまきじんじゃ)は、まさしく「太古」の神社といえる。
祭神は五柱で
・国常立尊(くにとこたちのみこと)
・伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
・伊弉冉尊(いざなみのみこと)
・天照大御神(あまてらすおおみかみ)
・神日本磐余彦尊(かむやまといわれびこのみこと)

主祭神は、国常立尊で、 宇宙に初めて大地を創造した国土形成の根源神。
日本書紀に最初に登場する神様である。
このことからも、玉置神社の意味するところは大きく深い。

紀元前37年、第十代崇神天皇の時代、熊野本宮大社とともに創建された。
神武東征の際、この地で兵を休めたときに、宝「玉」を「置」き、武運を祈ったことが玉置のいわれという。
そして、ここも結構重要な気がするのだが、神武東征の道案内をしたという伝説上の生物、八咫烏は玉置神社周辺の人々の先祖だという言い伝えが残っているのだ。

神武は日向の国(宮崎県・諸説あり)で兵を興し、海路を伝い熊野へ上陸し、北上。大和(奈良県)を制圧、橿原宮で即位した。
これが「神武東征」である。神武東征は神話ではあるが、例えばトロイの木馬で有名なトロイア戦争も実話が神話化された話であることが遺跡の発掘で分かった例もあり、神や人知を超えた現象・生物の登場は別として、実話を基に神話化されている可能性が高い。

つまり熊野に上陸した神武は、玉置やその近辺に住む人々の道案内により、大峯奥駈道を北上し、大和へ至ったのではないかという仮説が出来上がるのだ。
そうなってくると面白いのは、熊野古道が古代の信仰において海の果ての天国を目指す道なのに対し、神武はその天国からやってきたことになる。
人々が熊野を、そして海の先の極楽浄土を目指す一つの理由、根拠にもなるのだ。

われわれ日本人がいったいどこから来た何者なのかは、未だに解明されていない。
その謎の、かすかなヒントが伝説や神話、そして現存している神社という「古代遺跡」に隠されている。

「パワースポット」「古道」「熊野三山の奥宮」「雄大な山々」
人々が抱く様々な思いが、実はすべて一繋ぎに太古の昔に繋がっているのが歴史なのだ。

重要文化財 社務所
玉置神社 重要文化財 社務所

社務所や台所、梵鐘は重要文化財に指定されている。
境内にはこの国を作ったとされるイザナギ・イザナミを思わせる夫婦杉や、樹齢3000年にもなる神代杉が、まだまだ若い杉たちに交じって、今も息づいていた。

夫婦杉
玉置神社 夫婦杉

神代杉
玉置神社 神代杉

この杉たちはこの国の生い立ちを見ているのかもしれない。
彼らがほんの少し幹を太く、背を伸ばす間に、人間の寿命はつきてしまう。

玉置神社さよなら

どえらい時間の長さと思えても、それはしょせん人間の尺度なだけであって、もっと地球、宇宙的な視点で考えてみると、ほとんど一瞬の出来事といっても差支えないのかもな。

友達の玉置、玉ちゃんを思い出しつつ参拝し、少しだけ心が広くなったような気がしながら、駐車場まで18分の長き道を戻っていくのであった。

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