39 鳥取城跡 ~山陰山陽父子旅~

2012.08.15(水)
最後の日、訪れたのはまず鳥取城跡だった。
隣接する県立博物館の駐車場に入れた。

鳥取城は羽柴秀吉の「鳥取の渇え殺し(かつえごろし)」で有名である。

織田信長が本能寺で斃れた時期、秀吉は備中高松城を水攻めにしていた。
高松城の水攻めは、城の周囲を広大な堤防で取り囲み、川の流れを変え、城めがけて水を流し、水没させてしまおうという、途方もなく壮大な土木工事であった。

また、「三木の干殺し(ひごろし・ほしごろし)」など、秀吉の才能の絶頂期の城攻めは徹底した兵糧攻めや大規模土木工事が大多数で、味方の兵力の損耗を最小限に抑えるものでもあった。

毛利一門の吉川経家が守る鳥取城は秀吉軍2万に包囲され、完全に糧道を絶たれる。
今でも秀吉が陣取った場所は「太閤ヶ平」といい、国の史跡に鳥取城跡とともに「鳥取城跡附太閤ヶ平(とっとりじょうあと つけたり たいこうがなる)」として指定されている。

鳥取城を守る吉川経家の軍や領民(秀吉はわざと領民を城内に逃げ込ませ兵糧が尽きるのを早めさせたという)は3ヶ月籠城をしたが、飢餓に苦しむ人々は馬、家畜、虫、草など食べられるものは全て食べ尽くし、ついに餓死した人肉まで貪るようになったという。

そんな状況で、経家は自らの切腹と引き換えに城に籠る者達の助命を嘆願し、開城した。
秀吉は人命を大事にする武将であったが、その戦法はある意味戦国史上最も苛烈なものだったのかもしれない。



博物館の所から上がっていくと、まず中仕切門がある。
これは、現存らしいが、復元とする場合もあって実際はよくわからない。

鳥取城跡 中仕切門(現存らしい)

鳥取城のひときわモダンな建物は、仁風閣(じんぷうかく)

旧鳥取藩主池田仲博侯爵の別邸として扇御殿跡に建てられた。
当時皇太子であった大正天皇の山陰行啓に合わせて完成し、宿舎として使用された。

命名はかの東郷平八郎である。
現在は国の重要文化財に指定されている。

鳥取城跡 仁風閣

二の丸の御三階櫓跡の石垣を見上げる。
なかなか壮大な印象だ♪

鳥取城跡 久松公園

山の斜面に曲輪が形成されているので、曲輪の形状は多様である。
二の丸は横に長い。三の丸は比較的方形、といった感じだ。

二の丸跡
鳥取城跡 二の丸跡

二の丸は、久松山(きゅうしょうざん)の尾根を切り崩して普請された曲輪で、鳥取城の壮麗な石垣群は、そのほとんどが久松山から切り出したもので、城普請の際の悩みの種であった運搬にかかるコストは最低限に抑えられた。
鳥取城の石垣は、まさに地産地消の石垣だったのだ。

二の丸の石切場
鳥取城跡 石切場

二の丸三階櫓の櫓台。
ご注目頂きたいのは、空!

親父と看板の間に置いてある二つの石は天端角石
鳥取城跡 二の丸三階櫓石垣

ちぎれ雲とでも言うのか、城跡よりも空の色にしばし魅了されるのであった☆彡

史跡 鳥取城跡 三階櫓跡

鳥取市街と、遠くに見えている山々、そして空。
山陰の空はNを魅了してやまない。

本当に素晴らしい空を見せてくれる。
よく晴れた浦賀の空も、北海道の果てしなく広がる空も大好きだが、山陰の空の奥ゆかしさは、まさに神々の国の首都といった神々しさに溢れている。

鳥取城三階櫓跡からの風景

表御門跡から天球丸を目指す。

鳥取城跡 表御門跡

天球丸の二本の老松と太陽。
なかなかお気に入りの1枚ヽ(・∀・)ノ

鳥取城跡 天球丸の松

傾斜雁木。
とにかく珍しい石垣の構造が随所に見られる。

鳥取城跡 傾斜雁木

石積みは野面積。
石垣の角を固める算木積は、かなり完成度の高いものであった。

鳥取城跡 大きな野面積石垣

天球丸は、広々とした庭、といった感じで整備されていた。

鳥取城跡 天球丸

眺めも最高!

鳥取城跡 天球丸

ところで・・・
なんだあの丸い石垣!?!?

日本唯一の復元巻石垣

アルマジロかぁ~!?

天球丸から巻石垣

巻石垣
この石垣の形状は日本全国他に類例がない。

これは、崩れかけた石垣をそれ以上崩れさせないための石垣らしい。
復元されたものであるが、古い絵図に載っていたものを忠実に再現している。

巻石垣間近から

川の護岸や港の突堤に関わりのある職人が築いたとされる。
実に興味深い!不思議な形状であるし、何より、これで本当に意味があったのかが知りたい(苦笑)

鳥取城跡 巻石垣

三の丸は県立鳥取西高校となっている。

鳥取城跡 三の丸

中ノ御門跡。
このあたりの石垣は比較的背が低い。

史跡 鳥取城跡附太閤ヶ平

水堀は健在。
よくよく見ると武者走り(城よりの石垣が段になっていて、低い部分を歩けるようになっている)もあるようだ

鳥取城跡 水堀

「城郭の博物館」
とも称される鳥取城跡。
築城から幾度となく改築・修築をされ、様々な建築様式が楽しめる、まさしく博物館のような城だった。

鳥取城全景

今回は山麓部分しか回れなかったが、ほかにも山城部分、太閤ヶ平など、見所が満載な上に、市街は「鳥取温泉」が湧き出ている、ひょっこり温泉街なのだ。

魅力的な鳥取を、今回は完全に堪能し切ることができなかった゚(゚´Д`゚)゚ニャー
また来るしかないな。一時の別れだ、鳥取よ。また会おう!!

家まで751km!!

家まで751km(汗)
しかも、最後に姫路城に立ち寄っちゃったりもするんだ(苦笑)
明日仕事だけどね(自棄)


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