30 月山富田城跡 ~山陰山陽父子旅~

2012.08.14(火)
ちょっと暗雲が立ち込め始めた昼下がり、父と子はVOXYで狭い山道を駆け上がり、山中の小さくて分かりにくい、ひょっとしたら駐車場なのかも微妙な駐車場に、ともかく駐車した。

ここは標高197m、月山(がっさん)の中腹。
もっと言えば、戦国大名・尼子氏の栄枯盛衰を物語る天空の城・月山富田城の跡地である。

月山富田城

月山富田城は、日本100名城に選定されていて、国指定の史跡となっている。
父子は横着して中腹の山中御殿跡まで車で来てしまったので、麓の太鼓壇公園にある忠臣・山中鹿介の銅像を拝むことはできなかった。

山中鹿介幸盛は、主家・尼子氏が毛利に攻め滅ぼされようとしている時、月に向かって
「願わくば 我に七難八苦を与えたまえ」
と願った。

結果として尼子氏は戦国時代の梅雨と消え去ったが、最期まで忠誠を貫いた鹿介の精神は、下克上の時代に一本の筋を通したという意味で大いに意味のあるものであった。

月山富田城 山中御殿跡

山中御殿は月山富田城の心臓部と言える曲輪で、その名の通りお殿様の住む御殿があった。
ここは城内へ続く三つの主要路の合流地点であり、ここから三の丸、二の丸、本丸へと続いている。

山中御殿下の軍用大井戸・・・だと思われる
月山の大もみじ

山中御殿から少し山麓方面へ戻る。
花ノ壇にある復元建物を見るためだ。

花ノ壇復元建物

花ノ壇には、花がたくさん植えられていたことからその名称が付けられた。
ただ、お花畑のようなイメージだけでなく、実際は山中御殿との連絡の取りやすさから、指導力のある武将が守衛していたと考えられている。

復元された建物の中には、囲炉裏や釜戸などが設置されていたが、実際このようだったかどうかは定かではない。

来城記念 月山富田城跡

花ノ壇の堀切。
なかなかダイナミックな作りだ。

花ノ壇の堀切

山中御殿に戻る。
御殿跡からは月山の全景を眺めることができる。

山中御殿と月山

そのまま直進し、月山軍用道から本丸を目指す!
竹藪に親子(しんし)観音の石祠がある。

この観音は、松江藩でおこった堀尾氏のお家騒動で処刑された堀尾河内守と子共である堀尾掃部の墓碑とされていたが、戒名の刻印や「堀尾古記」から、堀尾勘解由(かげゆ)の墓と推定されている。

月山富田城 親子観音

月山富田城は、尼子氏を滅ぼした毛利氏が、関ヶ原で敗軍となって退去した後、上手く勝ち馬に乗り、関ヶ原で徳川に付いた堀尾氏が入城した。

堀尾氏は月山富田城を石垣造りの近代城郭に改修したが、山城の不便さから松江に本拠城を移したため、月山富田城は廃城となった。


登山道の途中には、山吹井戸と呼ばれる天然の井戸もある。
山道の七曲りにあり、今でも枯れることのない城内の大事な水資源である。

月山富田城 山吹井戸

山城なだけあって、山中御殿から三の丸までは坂道や石段が続く。
湿気の多い時期ということもあって、親父は真っ白なタオルを首に巻いて汗だくで歩いている。

かくいうNも(^^;

月山富田城 登山

山中御殿から10分程度で三の丸に着く。
戦国時代の威容を現代に残す、ブコツな野面積の石垣だ。

このあたりの石垣は毛利氏時代のものと推定され、「段築」という、低い石垣を段々に積み重ねて高石垣とする工法を用いている。

月山富田城 三ノ丸石垣

二の丸には休憩の小屋。

月山富田城 二の丸跡

二の丸も、三の丸同様に石垣が積まれていたが、本丸は何故か土塁であった。

二の丸は石垣だが本丸は土塁

本丸は縦長だ。
別名、甲の丸。
行き詰めた場所にあることからそう呼ばれる

甲の丸(つめのまる)
月山富田城 本丸跡

二の丸や本丸からの景色は、中海、その先の弓ヶ浜、更に美保湾から地蔵崎まで見渡せる絶景だ!

月山富田城 本丸からの風景

本丸の先っちょにある勝日高守神社で祀られているのは、築城以前から鎮座し、尼子時代は城内の守り神であった大国主命だ。

月山富田城 勝日高守神社

神社にお参りし、ぼちぼち戻ろうかという時、ついに雨がポツリポツリと降り出してきた。

ひとまずお構いなしに本丸から二の丸を眺望。
埋もれているだけなのかもしれないが、ひょっとすると二の丸の石垣は段築でなく腰巻石垣なのかもしれない。

月山富田城 本丸から二の丸全景

そうこうしている内に、雨は一気にバケツをひっくり返したような土砂降りに(゚д゚lll)カサネェ

どしゃ降りで二の丸建物へ

二の丸の建物へ逃げ込んで雨宿り。
その雨の凄まじさといったら、視界は数mまで狭まり、坂道は恐らく激流の川になっているのではないかと思われるくらいで、とてもじゃないけど下山はできなそうだった。。。

居合わせた城巡りゃー達と困りましたねぇ系の会話をしつつ約30分・・・

ようやくホンの少し小降りになったので、それでもびしょ濡れになりながら超危険な坂道を駆け下りて駐車場へ戻るのであった。

足弱の親父は更にずぶ濡れであった。
月山富田城は素晴らしかったが、雨宿りの籠城タイムラグで境港へ立ち寄る時間が無くなってしまった(T ^ T)オーマイガ


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