15 世界遺産 菅沼合掌造り集落

高岡を発った。
ほどなくして、朝以来のすさまじい眠気に襲われる。
猛烈な眠気を嫁の字と必死にかき消しつつ、どーにか城端SAに辿り着き、一休み。景色がなかなか良かった。

城端SA(眠すぎて死にそうすぎ)

向かった先は五箇山。

国指定史跡 越中五箇山 菅沼集落
2011.05.01(日)撮影

あの時は、まだ雪が残っている時期だった。今回は盛夏!夕方だから店じまいの時間帯で、お客もまばら。静かでよかった。

菅沼合掌集落 与八

茅葺切妻合掌造りの家屋が14棟現存する、ここ菅沼集落。白川郷とともに、世界遺産に登録されているんだけど、あっちほど知名度は無い気がする。

世界遺産 菅沼合掌造り集落

小さな集落だ。それぞれが田畑を持ち、今もそこに生活があって、暮らしの中に観光客が紛れ込んでくる。

菅沼 五箇山民俗館

合掌造りは、耐雪構造である。角柱や桁、梁は太い。
「合掌造り」と呼ばれるのは、外観が手と手を合わせた合掌の形に似ているからであるとされ、傾斜は45~60度と、幅があるらしい。これも主に雪落としを狙いとしている。

越中五箇山 菅沼合掌造り集落

茅葺屋根の葺き替えは30~40年に一度行われ、簡単な補修作業は年に1,2度行う。
大変だろうなぁ、と思う。高齢化もしているだろうし、でも義務もあるし、残したい気持ちもあるだろうし。

菅沼合掌造り集落の夏

消えてしまった町や村の風景の事を思うと、少し胸が詰まる。でもうまく想像できない。消えたどころか、自分にはそうした記憶が無いからだ。日本の原風景と言っても実感はないし、でも、確かに懐かしいような、ほっとするような一瞬は、ある。それが、魂の記憶なのかもしれない。

菅沼合掌造り集落 お土産

かつて、飛騨の旅では、高山でファミマ限定の見た目一発でファミマとわかるさるぼぼと、菅沼集落で見た目一発で違和感を覚えるさるぼぼっぽいお土産を買った。

さるぼぼっぽい五箇山の福うさぎとファミマのさるぼぼ

雪の残る、5月。
地元横須賀では、すでに半袖の季節が近かったが、時の流れに取り残されたように、季節が後からやって来る。涼しい、というより肌寒い。そんな実感だった。

五箇山 菅沼集落



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14 八丁道を歩いたあの日。夢参道で一服

八丁道。はっちょうみちは、その名の通り八丁。約870mあって、国宝・瑞龍寺と前田利長の墓所を一直線に結んでいる。

歩いたのは2008年8月2日。ちょっと思い出してみる。
うだるような暑さの中。それは2016年も変わらないが、だれる弟と半ば捨て鉢で歩いたものだ。

八丁道 前田利長公之像

途中、前田利長や親鸞の像がある。

八丁道 親鸞銅像

当時、870mは途方もなく遠くに感じた。歩けど歩けど、それらしい墓所は見えてこない。

八丁道

ようやく到着。だからなんだと弟が思っている。聞いたわけではないけど、まぁ確実に思っていただろう。Nの旅は世界で一番自分の血の近い生き物にすらまるで理解されないという事だった。

前田利長公墓所 高岡

しょうじき、自分でも理解できないけど。なにかに突き動かされている。その何かを探す旅なのかもしれなかった。違うかもしれなかったけど。

とにかく、町中に急遽現れた前田利長公墓所は、やはりそれ相応の雰囲気を帯びていた。

前田利長公墓所

さて、2016年。
嫁の字を連れてまた870mを行く気はさらさら無く、かき氷を食べようと、境内を出てすぐのお土産屋さんに入った。夢参道というお店だ。

永姫ちゃんのお茶室

練乳いちご最中アイスが美味しそうだったので、かき氷と共に食べてみた。うん。なかなかいいね!

永姫ちゃんのお茶室 練乳いちご最中アイス

結局高岡でほぼほぼ一日が終わってしまうw
そろそろ行かねば、五箇山!


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13 国宝・瑞龍寺

あちゃ~、また逆光の時間帯だ~
と、漫画のセリフのように思ったのは、国宝瑞龍寺に到着した瞬間だった。
偶然にも、前回2008年8月2日の到着時刻は14:30。今回も全く同時刻。14時30分だ。

曹洞宗高岡山瑞龍寺は、加賀二代藩主前田利長の菩提を弔うため、三代利常によって建立された寺院だ(パンフのまんま……)。

境内入口にたたずむ旧法堂鬼瓦がカッコいい!

瑞龍寺法堂 鬼瓦

あぁ~逆光。もぉ~逆光。
悔しがりながら少しでも青空をと、横にずれて撮ってみる。案外いけるかも。

総門は重要文化財。薬医門で、正保年間の建立だそうな。

瑞龍寺総門 重文

総門の先には山門だ。
綺麗に敷き詰められた砂利。右手の大庫裏は改修工事中。

瑞龍寺山門 国宝

山門は近づくほどに立派で荘厳だ。
正保2(1645)年建立。万治年間に移築され、延享3(1746)年に焼失。文政3(1820)年に竣工した山門が今に残り、国宝に指定されている。

高岡山 瑞龍寺 国宝山門

左右には金剛力士像。楼上には釈迦如来、十六羅漢をまつる。豪華な顔ぶれだ!

高岡山瑞龍寺

そして高岡山瑞龍寺の伽藍の最高峰は国宝の仏殿である。
鎌倉時代に広まった中国の寺院建築を模した瑞龍寺の伽藍。総門、山門、仏殿、法堂が直線状に配され、左右には禅堂と大庫裏が置かれ、回廊で四周を結んでいる。これらは伝説的な名匠・山上善右衛門嘉広の手によるもので、仏殿はその中でも一番の力作といえる。

国宝瑞龍寺仏殿

総欅造り。屋根は鉛板葺きだが、このような様式は金沢城の重要文化財・石川門と、この仏殿以外に例がない。

境内は総天然芝で、真夏の暑さをより一層ムッと蒸らせるようなエネルギーを沸き立たせている。ツートンカラーなのがニクイ。

瑞龍寺山門と芝

法堂もまた、国宝である。明暦年間竣工。
境内第一の大建築で、総桧造り。前田利長の位牌が安置されている。

瑞龍寺法堂 国宝

重要文化財の大茶堂は、全国に他一件しか類例のない貴重な建築物らしいが、それがどこに存在しているかまでは、突き止めることができなかった。防火対策がなされた貴重な建築。大勢集まって会合などが開かれたのであろう。

瑞龍寺大茶堂 重文

禅宗寺院最古の回廊は、重要文化財に指定されている。
周囲300mと長大で、単調であるが、歩いていると、壮大な時間軸の中を歩いているような不思議な感覚になってくる。

瑞龍寺廻廊 重文

回廊の外側の隅には、織田信長とその側室、織田信忠、前田利家、前田利長の石廟がある。これもなかなか瑞龍寺には異色な雰囲気で、人気も少なく、静かに安置されている。富山県指定文化財だ。

瑞龍寺石廟

こちらは2008年の撮影。
今考えるとよく中まで覗き込んで撮ったなぁ・・・

瑞龍寺 織田信長公霊廟

国宝三件、重文五件の、堂々たる現存伽藍である。


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12 重伝建 金屋町 鋳物師の町並みぶらり

高岡には重伝建……重要伝統的建造物群保存地区が二ヶ所在る!

ひとつは
「金屋町重要伝統的建造物群保存地区」
かなやまちは、高岡鋳物発祥の地であり、加賀二代藩主・前田利長が高岡に町を開いたとき、鋳物師(いもじ)をこの地に住まわせ、銅器の産業を振興させたことから始まっている。

金屋緑地公園の傍にある無料駐車場に停め、いざ金屋町へ。

金屋緑地公園

市内の小学生が作成したという鋳物。
遠い昔。Nも小学生の頃陶器か何かを作った記憶がある。なんだったっけ?エライ使い勝手の悪い湯のみだった気がする。むしろ飲めなかった気がする。

金屋緑地公園 モニュメント

緑地公園の隅っこには高岡鋳物発祥地の石碑。
高岡の鋳物、銅器の歴史は室町時代まで遡り、以後一貫して高岡の工業の主力として発展していった。戦中は地金の銅が不足したため、軍用機などの製作をアルミニウムで代用したことにより、アルミ製品の生産も発展した。

高岡鋳物発祥地 金屋町

金屋町は静かな町並みである。
商家の町である山町筋は北陸街道に面していることもあり、繁華なイメージがあった。商業と工業の違いであろう。

金屋町の町並み

Nも工業人であるが、やはり商業人のもつ天性の明るさみたいなものは持ち合わせておらず、同様に商業人も工業人の持つ重厚というか一種不愛想で女の子ウケしない残念な雰囲気は持ち合わせていない。
うう、なんで負けた気がするんだろう。。。。。。

重伝建 金屋町

道幅は広くなく、軒々には鋳物の茶器などが置かれている。無骨な趣が心地いいのは職種が近いからだろう。Nは無骨ではないが……

鋳物 金屋町

若いあんちゃんがやっている金属工芸工房 かんかに立ち寄ってみた。店先の黒板には、ひとやすみ ひとやすみ 作品展示中とある。また、たまに作品制作とある。坩堝(るつぼ)と書いて、かんか と読ませているようだ。

職場で見慣れた万力や工具類が、旅先では存外、懐かしい。

金屋町金属工芸工房 かんか

町並みは長く続かないが、一本中の道にもお店はあった。今でも鋳物産業が息づいている、それが金屋町だった。

利三郎では、鋳物の体験もできる。我々は時間にゆとりのない旅人なので、嫁の字の気に入った越中おわら節をモチーフにした風鈴を買った。夏の陽炎もたちゆらめくような暑さの中に、ちろりんと風にたなびく音が鳴る。風鈴の少しの造りの違いで全然違う音が出る。

鋳物工房 利三郎 風鈴

ちろりん、ちりん、ちりちりん。ようく聞くと、これいいな。と思える音が見つかる。嫁の字は音のお気に入りと、お気に入りのおわら節の絵とどちらの風鈴にするか悩んでいたが、やがておわら節を選んだ。2016年の盛夏は、この風鈴によっていささか過ごしやすかったと、今思う。

金屋町に沿って流れる千保川。そこに架かる橋は鳳鳴橋。ほうめいはし。
鳳凰の像が堂々と構えている。ニワトリに見えなくもない。失礼。

鳳鳴橋の鳳凰

あついあつい高岡金屋の町に、しずかに流れる千保(せんぼ)川。

鳳鳴橋から千保川

14時をすぎ、雲は厚いが日光も暑い。
夏らしい富山高岡をふたりは歩いている。


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11 重伝建 山町筋 土蔵造りの町並みぶらり

高岡には重伝建……重要伝統的建造物群保存地区が二ヶ所在る!

ひとつは
「山町筋重要伝統的建造物群保存地区」
やまちょうすじ。と読む。商都高岡を支えた商人たちの町で、土蔵造りの家が建ち並ぶ。

無料の駐車場からすぐのところ。重要文化財に指定されている菅野家住宅がある。
菅野家住宅は、明治初頭の頃、五代伝右衛門が北海道の通商などで財を成し、それを元手に高岡銀行を設立。さらに高岡電灯を創立し、政界にまで進出。高岡でこの人ありの八面六臂の活躍をした人物の家である。

重要文化財 菅野家住宅

どっしりとした重厚感のある二階建てで、黒漆喰仕上げが貫録を増幅させている。

支柱は鋳物の町高岡の名に相応しい鋳物で出来ており、意匠は俗にいう「アカンサスの葉」で、西洋チックなのがニクイ。アカンサスに隠れているが、庇天井のランプ釣りは鏝絵(漆喰を用いて作られるレリーフ)がハートマークでかわいい。そうした装飾と格子戸とのミスマッチがまたいい。

重要文化財 菅野家住宅 正面庇廻り

屋根にはシャチホコに雪割(屋根てっぺんの手裏剣みたいなやつ)、ラーメンのどんぶりみたいなグルグルは雷紋といって、魔除けのようなものだ。

重要文化財 菅野家住宅 雷紋 魔除け

壁には釉薬を塗りつけた煉瓦。これは、明治時代に遭った大火への対応で、防火を強く意識した家屋となっている。

重要文化財 菅野家住宅 釉薬をかけた煉瓦の防火壁

屋内はホンマには、ほんまに素敵な欄間とシャンデリア。
ブツマには、立派な仏壇が構えていた。

重要文化財 菅野家住宅 ブツマ ホンマ

カエルにもお相撲さんにも、巨乳にも見える「つかみ石」は能登で取れた滝石で、左手を握ったような形をしていることから(わからん!)、幸運をつかむ石として、パワースポットと謳っている。なんでも、拝見した関係者に続々と幸運が舞い込んできたとか。

重要文化財 菅野家住宅 中庭 つかみ石

家主(?)さんに丁寧に屋内外を案内してもらってから、山町筋を散策。
素敵そうなお茶屋さんを発見。でもさっき和風カフェ次元でおやつを楽しんでしまったので、スルー。。。

山町茶屋

道の広さが、この町筋の繁栄を物語っている。北陸街道沿いに発展した商人町なのだ。

重要伝統的建造物群保存地区 山町筋

あの東京駅の駅舎を設計した、あの辰野金吾が監修した赤レンガの銀行。大正時代の建物で、富山県唯一の本格西洋建築。今でも富山銀行の本店として使用されている。

赤レンガの銀行 富山銀行

コンパクトで散策しやすい町並み。見応えもなかなかあって良かった☆

あ、つかみ石。もっかいしみじみ見てみたら握った巨乳……左手に見えてきた!


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ひとつひとつの旅がつながりあって、いつか一本の壮大な物語になる!!
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