36 嬉野温泉 シーボルトの湯
武雄温泉から30分程。嬉野温泉にやってきた。
佐賀の温泉の名所は数ヶ所あるが、二大温泉はほとんど隣接関係にある。
混雑で駐車場に車を停めることができず、困じ果てていたところ、いきなりおばちゃんが声をかけてきた。
「シーボルトの湯でしょ?そこ、そこ停めなよ。職員駐車場」
まじか!なんかスゲー申し訳なかったけど、せっかくなのでカラーコーンを一旦どかして停めさせてもらった。
せまい温泉街の道をぐるぐる回ってたから、助かった。
ありがとう、シーボルトのおばちゃん(*´▽`*)
日本三大美肌の湯・嬉野温泉は、温泉地での「あるある伝説」と言って過言では無い、鳥が浸かって飛び去るやつである。
神功皇后征西の帰途、傷を負った白鶴が、心配する一行をよそに河原に降り立ち、湯浴みをしたところ、たちどころに傷は癒え、元気に飛び去ったという。
それを見ていた神功皇后が
①あな、うれしや (嬉や → 嬉野)
または
②うれしいの (嬉野)
と感歎したことに由来する。古来、土地の名はシャレでつけられていたのである。
武雄温泉と同じく、1200年程も歴史があり、肥前国風土記には、万人の病を治す名湯として記述がある。
シーボルトの湯は、もともとは古湯と言われていたが、佐賀市の古湯温泉と重なるため、シーボルトの子孫に許可を取り、シーボルトの湯と命名したという。
「車、とめられた?」
風呂上がりに声をかけてきたおばちゃんは、さっき駐車場を案内してくれたおばちゃんだった。
このとき、シーボルトの湯の職員さんと知ったのだが、さっきはそこらのおばちゃんかと思ってたw
足湯は無料だ。
藩境石は、番号石とも言われ、国境で佐賀藩と蓮池藩で争った際、新たに境界線を設け、藩境40kmにわたり、およそ2000個も設置されたという。20mに一つの割合だ。
日本では他に例がないらしい。
和の国では珍しいだろうが、世界をみると国境というのは実に根深い問題があって、事実日本も隣国とやりあっている。
地続きならなおのことだろう。
おばちゃん、ありがとう!
うれしいの。あな、うれしや。
嬉野温泉は嫁の字と来れば宿泊予定だったが、立ち寄るだけになってしまった。また来よう('Д')
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